BAOFENG用のBluetoothスピーカーマイクを色々な無線機で利用するプロジェクト
ずっとやりたいと思っていたことがありました。IC-7300やIC-9700などの固定機で、ワイヤレスマイクをつけたい!という野望です。
固定機にワイヤレスマイクがつくと、無線をしながら家じゅうを移動できます。QSO中に来客や子供が返ってきたときに、無線をしながら玄関に行けるようにしたい!と個人的願望です。
自作することも色々かんがえたのですが、正直、自分ではてにおえず。。。そんな中、JG4VMJ局からこんなものを紹介してもらい、手に入れました。
アリエクスプレスなどで売っているBAOFENG(Quansheng Electronics)のUv-k5などに利用できるBluetoothスピーカーマイクです。ABBREというメーカーのWreless Speaker Microphone。2000円台で手に入れることができます。ただし。。。
ヨーロッパのCEは取得していますが、日本の技適はとってないので、このまま使うと違法になります。
そこで、
1)技適未取得機器を用いた実験等の特例制度を申請する。(180日利用可能になる)
2)色々な無線機で使えるようにするために、まずはBangfenの2P→4極プラグのスピーカーマイク端子に変換するアダプタを作る
3)固定機のマイク端子に取り付けられる切替スイッチ付の専用変換アダプタをつくる
この3ステップで半年間の時限タイマー付きですが、野望を実現したいと思います。
技適未取得機器を用いた実験等の特例制度を申請&ケンウッド機でテスト
こちらが総務省の申請ページです
https://exp-sp.denpa.soumu.go.jp/public
まずはHPを利用するために新規ユーザー登録が必要になります。
※2025年早々にシステムがリニューアルされるようで、電子申請LITEと同じメールアドレスで登録してしまうと、申請情報が引き継ぎされないそうです。とりあえず別のメールアドレスにすることをお勧めします。
必要情報の入力はネット上でできますが、本人確認がマイナンバーカードとそれを読み取る機械がない場合は、郵送する必要があります。私は郵送で免許証のコピーを送ったところ、到着した翌日にメールで確認OKの連絡が!仕事早いです。
その後に利用申請を行います。今回のBluetoothスピーカーマイクは以下のように申請しました。
実験等の目的 Blutoothを用いた スピーカーマイクの動作試験
無線設備規格 Bluetooth Version 4.0
シリアルナンバー (箱のバーコードに書いてある番号)
機器の製造者 ABBREE
機器の型式または名称 wireless Bluetooth Speaker Microphone
設置場所・移動範囲 屋外を含む
技術基準に適合する事実の確認方法 無線設備本体や取扱説明書、パッケージの表示により、次の全ての内容を確認しました。
- 当該技術基準に適合している旨(規格名などの記載がある)
- 外国の法令により確認されている旨(認証マークなどの記載がある)
技術基準に適合する事実の確認方法:外国の法令 CE Radio equipment Directive
届け出なので、申請するばすぐメールで受け付け通知がきて、使えるようになります。注意点としては180日しか使えないことと廃止届をちゃんと出さないといけないことです。
さて、届け出ができたら利用できますのでまずはテスト。同じKENWOODのハンディ機とUv-k5は同じ端子になります。
実際につないでみると、無事使えました。ばっちりです。
Bangfenの2P→4極プラグのスピーカーマイク変換するアダプタの製作
ではでは、Bangfenの2P→4極プラグの変換アダプタを製作してみます。
できあがりがこちら。うん!カッコいい!
ただ、単純に結線をしてもダメでした。変調がひどく浅くなっています。調べてみると送信音にノイズが入っていて、変調が埋もれてしまっているためでした。どうやらPTTのラインにノイズが載っていて、マイク端子とPTT端子を一緒にする4極端子にすると、マイクにノイズが入ってしまうためのようです。試行錯誤をした結果、コンデンサーとダイオードを入れることで解決できました。こんな感じです。
手持ちのものですが、電解コンデンサーは47μF。ダイオードはIS277を使っています。
FT-817でも無事利用できました。
4極のマイク入力があるFT3Dでももちろん使えました。(Bluetooth標準装備なんですけどね。。。)
さあ、肝心の固定機にも!とおもったのですが、当方で頒布している固定機用のマイク変換アダプタSPで試してみると問題が。。。
なぜか誤動作がおこり、つねに送信状態になってしまいます。うーん、おそらくBluetoothスピーカーマイクのPTTのOFFは完全に断線するわけでないためのようです。
まあ、固定機はPTTとマイクの配線は別々なので、わざわざ2つを一緒にしてノイズを乗せてしまう4極にする意味はまったくないので、これはさっさとあきらめることにします。
固定機のマイク端子に取り付けられる切替スイッチ付の専用変換アダプタをつくる
私はアドニスのスタンドマイクを使っているのですが、それと切り替えることができれば、あの、玄関に無線をしながら移動する野望が実現できます。笑
そこで作ったのがこちら!
bluetoohとアドニスのスタンドマイクの切替スイッチ付の変換アダプタです。
背面のマイク端子にアドニスケーブルで接続、緑の端子に音声を入力します。灰色のプラグ端子は、スタンドマイクに切り替えた時に音声がスルーで出力されます。
こんな感じでカルガモのように接続します。こちらは、特にノイズ問題もなく、内部構造は結線のみのシンプルなもの。あえて創意工夫は6回路2接点のスイッチをできるだけコンパクトに作りたくて、、、
こんな風に3つのスイッチを一つのノブで切り替えています。3Dプリンタならではの技。これいいアイディアでしょ!
当方はIC-7300,IC-9700で使っていますが、アドニスマイク対応なので、色々な無線機でつかうことができます。
でも、これ結線いっぱいで、コンパクトにおさめるために、色々工夫もあり、結構作るの大変なんです。
しかも180日しか使えないので、頒布はご希望の方がいたら、その時考えます…