ハンディ機用に1200MHz同軸コリニアホイップを作ってみた【立志編】
同軸コリニアをかんたん確実につくるための治具を頒布しています。
1200MHz用はありませんか?という問い合わせもいただき、受注生産で頒布してきました。
でも自分では、まあ1200MHzの多段コリニアは興味がわかず、製作せずじまいでした。。。
でも、はたと、、、同軸コリニアでホイップアンテナを作ってみたらどうなんだろう。。。と。430MHzはSRH770という名作アンテナはありますが、1200MHzのハンディ機で使える高ゲインアンテナは市販されていないですよね。
ちなみにおいらがこれまで移動運用で使っているハンディ機直結のアンテナはツインデルタループ(一応自作)です。まあ、あんまりかっこよくはないので。。。
同軸コリニアまずは3段をつくってみました。
使った同軸はRG58A/U
こんな感じに接続して、接続部分はグルーガンで固定。その上から熱収縮チューブをつけます。
製作するコツは。。。
●グルーガンで段差を埋めて、熱収縮チューブをかぶせ、熱をかけるとグルーが中で柔らかくなり、きれいな形になる
●下のほうほど多層にあるように熱収縮チューブをかぶせることで、釣り竿のように下の方にいくほど強度ができる。
そしてできたのがこちら!
結構、かっこよくできました!同軸だけに曲げることもできてコンパクトにもなります。
同軸コリニア研究会の下記マニュアルによると、2段で7.89dBi、4段で10.78dBiなのでその間のゲインが得られる。。。はず。
https://collinear-antenna.weebly.com/35069203161251012491125171245012523.html
でも、その一方で、、、マニュアルの製作者の7K3DIWさんに製作に当たって質問をしたところ、、、「3~4段くらいだと同軸コリニアの特性は生かせないと思う。5段くらいにしてみては。。」とのご返事が。
うーーーん、5段はさすがに長いなあ、、、と思って、でも、、、
4段は作ってみました。
※この時にnanoVNAの設定を間違えていて、以下の情報は調整がちゃんとできていないアンテナになってしまっています。一応覚書のために残します。
作ってみた際に気づいたことをまとめると。。。
●グルーガンや収縮チューブをかぶせると、その分だけ共振周波数が下がります。裸の状態で共振点が1299MHzくらいになっていると、最終的に1295になりました。
→この数値も違う印象。。。裸の状態1320MHzあたりになるといいかなあ。。
●1299MHzを共振点にするには、エレメントは78㎜、位相給電部の下部は39㎜ですが、上部は34㎜まで縮めました。スタブが20㎜くらいからスタートして10㎜くらいでSWR1.0台に調整できます。
→この時、実際の共振周波数はもっと低かったみたい。こちらももっと上部を縮めないとダメな感じです。
作って早々、稲城市のみはらし緑地でテストをしてました。
この日は先客で7K1SZT局が運用されていましたが、快く同時運用させていただくことに。ありがとうございます!
相手がなかなか見つからない中、日野のJL1LWG局と交信ができ、レポートをおくっていただくと、、
同軸コリニアホイップの3段と4段ではあまり変わらず、52~53というレポート。
一方、これまで使っていたツインデルタループは、56という圧倒的勝利。がーん
それ以降も近隣の複数局にレポートいただくも、ほぼ同じ傾向の結果に。
→これもちゃんと、同調とれていなかったせいです。
敗因は、、、
・同軸コリニアはやっぱり多段にしないと意味がない。(←当たり前)
・同軸コリニアは扁平円盤の形の指向性なので、遠くの局が弱くても聞こえる一方で、近くの局はあまり強く入りません。FMで近隣の局でのテストではその力を発揮できなかった可能性大。
どちらかとうと20段と多段にしてつかうDX向きのアンテナであり、近隣とQSOするFMのホイップ向きのアンテナではないのかなあと改めて理解した次第です。
5段を作るかどうかは、悩み中。。。。
とりあえず、今回は比較対象のツインデルタループの性能の高さも実感したしだい。
こちらが勝者のツインデルタループです。
この失敗を糧に、さらに試行錯誤したのはこちらです。