JAIAmpの制作記録(しろうと版)

ハムフェア2021で技術講演され、プリント基板の無料配布というスペシャルな企画だった144Mhz用20WリニアアンプJAIAmpを作りました。

めっちゃ面白かった・・・。初心者ならではの失敗、勘違いもいっぱいありますが、学びも多い一方で、意外にネットで作った人の記録がなかったので、残しておこうと思います。

最初に見たのはこちらのFBニュースの記事です。

https://www.fbnews.jp/202112/news05/index.html

本家のJAIAmpの公開資料はこちらです。

https://jaia.or.jp/shiryo/

12月16日にプリント基板の無料配布を急ぎ申し込み、無事、ゲットできました。

<部品集め>

JAIAmpの部品表はこちら

https://www.jaia.or.jp/shiryo/jaia202110buhin2.pdf

ほとんどの部品は、秋月電子、千石通商で手に入りましたが、いつくかダメだったものがありました。

FETのRD15HVF1です。こちらは樫木総業のHPから注文しました。

https://www.kashinoki.shop/?pid=117803906

注文の際、2個だとゆうバケットの送料が580円なのが、3個だと250円になります。なので予備で3個購入しました。

あと、なかなか見つけられなかったのはスペーサー。モノタロウにはあるのですが、送料高いし、、と躊躇して、最初は3Dプリンタで作って代用していました。でもJAIAに問い合わせたら、GNDへの導電性を高めるために金属製を利用しているとの返事があったので、改めて探したところロケット秋葉原店の向かいにあるネジ専門店にありました。店頭にはまとめ売りのみですが、言えばバラ売りもしてくれました。

テスト用の放熱アルミ板はアマゾンで購入しました。

こちらが調べた中では最安値。

部品集めで素人ならではの間違いをしたのが、1/8Wの抵抗を、大は小を兼ねるで1/4Wのものを買ったら、基板に横に取り付けられず。。。1/8Wの抵抗って小さいんですね。知らなかった・・・。まあ昔の基盤のように縦に抵抗をつけることで回避しました。

<制作編>

こちらのJAIAmpの講演資料を見ながら作っていきます。いやあ、ほんと、神ですね。こんな詳しい製作記事を公開してくれるなんて。JAIAにホント感謝です。

https://www.jaia.or.jp/shiryo/jaia202110buhin2.pdf

プリント基板には、部品番号が全部書いてあるので、チョー簡単。はんだ付けして、アルミ板付けて・・・とびっくりするぐらいに悩まず楽しく作れました。ほぼ失敗無し。

動作確認編

テストには先日購入した可変電圧安定化電源を利用しました。いやあ、いきなり役に立って嬉しいです。今回大活躍でした。

あと、電力計(SWR計)とダミーロードが必要です。用意したのはこの2つ。

途中、一か所だけキャリコンの動作確認で 電流が指定の範囲以上(28mA)の電流が流れてしまいハマりました。JAIAmpの問い合わせ窓口に回路図中の電圧値表記を質問するときに、一緒にこのことを伝えたところ、なんと回路と部品を再検証してくれて、正常であることのこと連絡いただきました。現在の講演資料のVer.1.1はそこが修正されています。

この対応に、ホント、この企画を進めてくださった方は神だと、改めて感じました。。。ありがとうございます!

ご質問の際には取扱説明書にルールが記載されていますので、そちらを読まれて適切な質問内容にとどめましょう。今後もこんな素敵な企画が続くことを願って・・。

この電流問題が解決したら、もう何もつまづくことなく、テストは成功。なんだか拍子抜けなほど、うまくいきました。基本設計のすばらしさかと思います。

でもここからがちょっと大変でした・・・

<ケース組み込み編>

せっかくここまで来たので、きれいにケースに入れることにしました。ケースやヒートシンクなど秋葉原の店舗で色々悩みました。

ケースは結局、JAIAmp講演資料に参考として載っていたYM-200がベストサイズ。秋月電子にも売っています。正直、こちら一択かと。

ヒートシンクは講演資料に載っている参考のものは、どうも不格好です。なんでこんなの使ってるのだろうと悩んだ結果わかりました。

天板のネジを避けると、こうなってしまうんですね。。。

引用:JAIA講演資料より

しかもこのヒートシンク、千石通商で取り寄せないと手に入らない。そこでヤフオクで見つけました。14.2cm×7.cm×2.3cmのヒートシンクを2枚購入。1枚を縦に切って分割して使うことにしました。

切るのに使ったのは、こちらも神なブログ、Jh4vajさんのHPで掲載されていて、購入してあったミニテーブルソーです。

https://jp.banggood.com/100-240V-Mini-Table-Saws-Multifunctional-Electric-Saw-Wood-Working-DIY-Bench-Lathe-Electric-Polisher-Grinder-DIY-Model-Household-Cutting-Machine-p-1764586.html?rmmds=myorder&cur_warehouse=CN&ID=47757514804&p=BX202140703940201910&custlinkid=1562905

ヒートシンクを切る高さはあったのですが、刃こぼれしてなかなか切れず大苦戦しました。小型のものを切るにはいいのですが、ちょっとこのミニテーブルソーで切るには無理がありました。

とはいえ、切れた後はヒートシンクのネジ切りをすることに。

真っすぐ下穴をあけるためには、これまた昔購入した、ミニボール盤を使いました。

そして、ネジ切りとして最初はドリルタップで挑戦

でも、インパクトドライバでM3を、オイルも使わす強引に開けた結果、折れました。。。。初心者のお約束展開のようです。

そこでインパクトドライバはやめて、スパイラルタップ、タップハンドル、ドリルオイルを手に入れ、丁寧に開けることにしました。

すると、見事、きれいにネジを切ることができました。

その後、ケースに入れる際に、なぜかトランジスターの破損、発光ダイオードの破損、抵抗の切断など、なぜ・・・というトラブルが度重なり苦労しました。。。でも、回路図がしっかりあるので、それを読み込むことで、なんとか原因を見つけることができました。

ケース入れる段になってからの方が、回路図の理解が進み、気づき、発見が色々あり、この製作を楽しむことができました。いやあ、トラブルって重要ですね。

その結果、無事完成!

4W入力で16Wほど。もう少し出力が欲しかったので、取扱説明書の回答例5を参考にR2,11,12,14を39Ωに変更しました。

でもこの数値の抵抗ってあまり出回ってないんですね。結局、マルツで注文取り寄せで手に入れました。

その結果、4W入力で19Wほど出るようになりました。大満足。

この企画を実現していただいたJAIAmpの技術委員の皆様に深く、深く、感謝申し上げます。是非、来年も第二段をお願いします。