FT-891のスピーカーマイク変換アダプタで、ブレイクスルーの覚え書き

以下、自分の覚書なので、文字ばかりで分かりづらくてすみません。。。超要約すると、FT-891でも変換アダプタができた!って話と、FT-891の場合は、音声のアースは結線しない方がいいってお話です。

色々な機種を4極プラグのスピーカーマイクを使えるようにするプロジェクトを勝手にやっているJJ1RUXですが、FT-857のプロトタイプを作った際に、ぜひFT-891用も!というリクエストをいただきました。

実は最初、同じようなもんだから大丈夫ではと思ったのですが、大間違いでした。

マイクケーブルが出る位置とSPプラグを指す位置が、両者で違うんですね。FT-857はケーブルが出る位置がプラグの真後ろ。FT-891は斜め下にあります。で、最初躊躇したのですが、ちょっといいデザインアイディアが浮かび作っちゃいました。

もう、回路が同じ(だろう)だから、ケースから先に。個人的にはすげーいいデザインになりました。逆に自信作だったFT-851の方がかわいそうにみえて、さらにそっちも修正しちゃったり。。。それぐらいお気に入りに。

で、実際に回路を組んで、ダミーロードを付けて、さあ、テスト送信してみると、、、ハム音が乗ってしまいます。。。これまで、FT-817やFT-851では経験したことがなかった状況です。何かFT-891は違うのでしょうか。

そういえば、先日の府中アマチュア無線クラブの文化祭で、展示しているときに、FT-991で同じようなことをするとハム音が乗ってしまい、解決方法がないとおっしゃっていたOMの方がいらっしゃったことを思い出しました。

むむむ、、、まさにその現象では。。。。確かに、PTTの電圧をマイクの電圧として利用していたり、音声も含めてアースをすべて共通にしていたりと、怪しい部分は色々あります。(配線はCQ出版の「FT-817マニアになる本」に掲載されているものです。)

コンデンサーを色々入れてみますが、解決しません。。。。

うーん、、これはあきらめるしかない。。。。

一度完全に諦めました。

でも一晩寝たあとに、もう一度、ゼロから原因を確かめてみようと思い直し、ステップをひとつづつ踏んでいくことにしました。

まず、マイクと、PTTだけで回路を組み、マイクには別途5Vを加えて独立した回路を組むと、、、ハム音は出ません。

つぎに「FT-817マニアになる本」の回路の肝である、マイクとPTTのラインを1つにして、マイクの電源を、PTTの電圧を利用します。すると、、、ハム音が出ました。

ということは、PTTの電圧にノイズがあるということだと思うので、1つにした後に、10μFのコンデンサーを並列に入れてみました。すると、見事に消えました!すばらしい!!!

これで解決かと思い、アダプタをコンデンサーを加えて組んでみると、、、やっぱりハム音が乗ります。

SP端子のプラグを抜くと、起こりませんので、どうやらSP端子からもノイズが入ってくるようです。そこで、今度は音声ラインに今度は直列にコンデンサーを入れてみますが、、、今度は消えません。先のコンデンサーの容量を上げればいいのではと思って、倍にしてもダメ。10倍にしたら、もっとひどくなっちゃった。。。

うーん完全に手詰まり。半分あきらめかけながらも、色々といじっていると、偶然、SP端子のー端子を外れたときがありました。でもスピーカーマイクから音声が出ています。。。あれ?もしかして、、、と思って送信してみたら、、、見事にハム音が消えています!!

つまり、FT-817やFT-857ではマイクやPTTのアースと、音声のアースは無線機の中で独立しているのですが、FT-891の音声のアースは、マイクかPTTのアースと共通になっているということなのだと!(そういえば、どちらかは特定しませんでした。。。)

なので、FT-891の場合はスピーカー端子からの線は+のみ結線するのが正解でした!

無事使えるようになって本当によかった。あきらめなくて、本当によかった。。。。お気に入りのデザインがお蔵入りにならずに、本当に良かった。。。

これでようやくFT-851のアダプタも含めて、色々頒布する方向に作業が進められます。。。

ちなみに余談ですが、FT-891って、FT-857とそっくりだと思っていたのですが、細部のデザインが洗練されていてカッコイイですね!液晶画面がもう少しかっこよくなれば、いいのになあ。。。